住宅ローン急拡大
日経新聞さんの記事から、気になりますよね~
国内家計の住宅ローンが急拡大しています。世帯平均の負債は年収や貯蓄より速いペースで増加
2023年に初めて年収より負債が多い状態となっているようです。
特に30代など若い世代の負債額は大きい。
住宅ローン変動型金利選択の利用者のうち
返済額増への具体策がない人は
4分の1に上るとの調査もあり、家計の不安定感は増している。

総務省「家計調査」(2人以上世帯)によると
平均の負債額は23年に655万円で年収(642万円)を超えています。
調査が始まった02年以来初めてとの事。
単純比較はできないようですが、参考となる前身の調査(貯蓄動向調査)をみても
1950年代から一度もなかった事態になる。
24年も同様の傾向が続いているもよう。貯蓄に対する負債の割合も過去最高水準。
第一生命経済研究所の星野卓也主席エコノミストは
「賃上げなどを上回るペースで住宅価格が上昇し、住宅ローン借入額も増えている」
家計調査では負債の約9割を住宅ローンなど「住宅・土地のための負債」が占める。
年収、貯蓄も伸びているが、住宅ローン増加ペースの方がはるかに速い。
住宅ローン総額を日銀の資金循環統計でみても23年末は約229兆円まで拡大。
30~40代などの借り入れ意欲は旺盛で
家計調査によればこの年代(世帯主の年齢)全体に占める
負債保有世帯の比率も過去最高水準にある。
今年に入り、東京都心の中古マンションを購入するため、
夫婦で約1億円の住宅ローンを組んだ30代男性は
「希望条件を満たすためには借入額を増やすしかなかった」と話す。
夫婦合算の年収は約2000万円あるので年収の5倍のお買い物であります。
「手付金などで貯蓄はかなり減ってしまい、一段の賃上げに期待している」という。
この世帯のように高額の年収あればそんなに問題ないと思うのですが
最近、土地売買に立会うと世帯年収の10倍以上の借入を
何の疑問もなくされている様子を見るととても心配です。
年収に対して負債が大きいと、毎月の返済負担が重い。
さらに貯蓄も少なくなると、万が一減収や失業、介護、進学が重なった場合
家計が一気に苦しくなってしまいますよ。
大幅な賃上げが実現した24年の春季労使交渉(春闘)などを受けて
今後、家計の年収も順調に増えれば・・・負債との比率は改善に向かう。
ただし、その場合は別のリスクも出てくる。
賃上げを伴う物価上昇が持続的に実現するなら日銀が7月に続き
一段の利上げに動く環境が整います。
住宅金融支援機構によると、最近は約76.9%の人が
返済中に金利が変わる例がある「変動型」を選んでいます。私もその一人ですが
負債が膨張気味の家計の相当数は
金利リスクを負う一方、その対策には不安が残る。
同機構が5月、変動型利用者限定の調査で
返済額増加への対応を聞くと「具体的に考えていない」が
23.1%に上った。貯蓄や生活費を削るとの回答も多いものの
物価上昇の中で実効性は不透明だ。
負債よりも貯蓄が多い高齢者世帯なども勘案すると
利上げは家計全体にはプラスの影響を及ぼす可能性が高い。
しかし30代などに対してはマイナス効果が大きくなる懸念が残る。
実際、23年の家計調査を30代世帯に限ってみると
負債額は年収の約2.7倍、貯蓄の約2.3倍。全世代を通じて最高の水準だ。
「こうした年代は結婚や出産が多い時期。返済負担を吸収できない結果
希望の数の子を持つことを断念するなど少子化対策の効果をそぐ懸念もある」と話す。
都心部のマンションを中心に住宅価格の高騰は収まりそうにない。
福岡市内も土地上昇が収まる気配ありませんね。
特に地下鉄・JR・西鉄沿線は強いですね。
住宅ローン利用額も膨らみがちだが、「金利のある世界」で運用益も期待がみえてくるなか
「自らの年収や貯蓄とのバランスから、どの程度のリスクを許容できるのか
改めて総点検する節目に来ています」
くれぐれも借りれる額ではなく健全に返済出来る
手堅い資金計画をしましょう!
くれぐれもオーバーローンにはご注意を